代表あいさつ

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 想いを引き継いで


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    今年2022年4月から馬田に代わり、本会の代表を務めさせていただくことになりました。代表になったものの、何をすればよいのかうろうろとしているのが現状ですが、前代表の想いをしっかりと引き継いでいきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。


 私が本会に出会ったのは会の前身である「混合型血管奇形の難病指定を求める会」が「泣いてばかりいられない」の著書を発行した2011年頃です。発売の様子がテレビ放送されるのをたまたま目にし、当時13歳だった娘の症状と似ており直ぐに本を購入しました。ネット検索をしても十分な情報がない時代、この本を頼りに専門医への受診が叶い、学校の先生にも読んでもらって病気を理解してもらえました。当時の私にとっては正にバイブルでした。娘の入院中に多くの仲間と出会い、辛い気持ちを聞いてもらったり、情報交換をしているうちに気付いたら一緒に会の活動をしていました。


この10年ほどで脈管奇形の内複数の疾患が指定難病となり、調査研究が進んだことで広く認知されるようになりました。生まれた時から診断名が付き、対症療法しかないと言われていた病気にも治療薬が開発されたりしています。 

もしかすると私たちの役割は終わったのかもしれない。と考える事もありましたが病気が存在する限り、社会生活を送る上での不自由さや不安、辛い症状や治療を選択する上での迷いが消える事はありません。同じ病気をもった本人や家族だからこそ分かち合えるものがあると思います。一人一人の病状も、抱えている困難も違います。困っていることがあったら他の人の経験を聞いたり、皆で知恵を出し合うことも出来ます。


2015年6月に「混合型脈管奇形の会」として再スタートを切って7年。「混合型血管奇形の難病指定を求める会」から数えると15年になります。時代は大きく変わりましたが、これからも医療や福祉の発展を願う気持ちを患者、家族の視点で発信しながら、私たちが得られる情報を皆様に伝えていきたいと思っています。

不慣れな事も多くありますが、どうぞよろしくお願いいたします。         


                                 舟山 ゆかり